金庫の開け方、金庫の鍵が開かないときには
金庫が開かなくてお困りのお客様からのお問い合わせの多くは 「金庫の鍵ををなくしてしまった」〜「暗証番号を忘れてしまった」などの、うっかりミスでのご依頼がほとんどです。 しかし…
- 「鍵があるのに金庫が開かない!」
- 「暗証番号は間違えていないのにどうしても開けられない!」
鍵は持っている。暗証番号もわかっている。でも開かない。など 金庫の故障が原因の場合のご依頼もございます。また、『金庫を使った事がないので、金庫の開け方がわからない。』 『金庫の開け方を教えてほしい』などのご質問も多く承ります。お気軽にご相談ください!
目次
【種類別】金庫の鍵が開かないときの対処法
金庫の鍵が開かない状態になってしまうと、どうしよう、困った、という気持ちばかりが先走ってアタフタしてしまいがち。ですが、たとえ金庫の鍵が開かなくなったとしても、冷静になって手順を守ればちゃんと鍵が開けられるようになるケースも少なくありません。
ここでは金庫の種類別に、鍵が開かなくなってしまうおもな原因や、その対処法などをご紹介。具体的な開け方についてもご説明していますので、ぜひご参考にしてくださいね。
ダイヤル式金庫の開け方(家庭用)
金庫にはたくさんの種類がありますが、最も使われているタイプがこのダイヤル式金庫です。厳密には金庫ではありませんが、集合住宅の郵便受けなどでダイヤル式の鍵を採用しているところもよく見られますね。
ダイヤルを左右に回し、設定された数字で止める。これを数回繰り返すのがダイヤル式金庫の基本的な開け方です。設定された番号さえわかれば誰でも開けることができるので、複数人で使用するような家庭用金庫にはピッタリ。
ですが、開けるまでの操作が多いのがデメリットです。ダイヤルを回しているうちにどこに何回番号を合わせたのか分からなくなってしまい、あげく全く開かなくなってしまった…というような問合せをいただくこともよくあります。
暗証番号が分かっているのに、ダイヤル式金庫が開かなくなってしまったという時、まず確認すべきは「ダイヤルの回し方」です。
回し方には実は、ちょっとしたコツが必要。これまで問題なく使うことができていた方も、ここで一度おさらいしておきましょう。
まず、暗証番号が記載されている紙をご用意ください。
右回しに何番を何回、左回しに何番を何回…というような情報ですね。
具体例があったほうが分かりやすいため、ここでは仮に、
『右:35番:4回
左:16番:3回
右:57番:2回
左:22番:1回』
としておきます。
まず、しばらくダイヤルを回していないようでしたら、右回り・左回りに関係なく、10回~20回ほどぐるぐる回しましょう。こうすることで、ダイヤル内部がスムーズに動くようになります。
それではここから、スタートです。
ちなみに、皆さんがよく気にされるのが、「何番からスタートするか」ということ。
0番なのか?それとも、最初の暗証番号(例でいうと「35番」)からなのか?
ハッキリしないまま使っている方も多いようです。
これは結論から言うと、「何番でもいい」が正解。スタートのダイヤル位置は鍵開けに関係がないのです。ご存知でしたか?
さて、実際鍵を開けていきましょう。以下に例を使って説明していきます。
1)右:35番:4回
これは、「右回り(時計回り)に35を4回セットする」ということです。
イメージは、「時計回りに35を3回通過。4回目を35でストップ」。
このとき、4回目を完全にぴったり35でストップさせることが重要なコツ。
もしも35を通過してしまった場合、逆に回して戻すのはNGです。それでは鍵を開けることができません。
通過してしまった最初からやり直しとなります。10回ほどぐるぐる回せばリセットされ、最初に戻ることができます。
2)左:16番:3回
35のストップ位置から、「左回しに16を2回通過。3回目を16でストップ」です。
コツは1)と同じ。16でピッタリ止まれるように、慎重に回しましょう。
3)右:57番:2回
16のストップ位置から、「右回しに57を1回通過。2回目を57でストップ」です。
ここまでくればあともう一息ですね。
4)左:22番:1回
さて、最後の手順です。
57のストップ位置から、「左回しに22まで回してストップ」。最後は1回なので通過させる必要はありません。
正確に22で止めることができていれば、これでダイヤルは開錠しているはずです。
あとは通常通り鍵を差し込んで回しましょう。金庫の扉が開きます。
もし、鍵を入れても扉があかない場合は、ダイヤルが開錠できていないということです。もういちど最初に戻り、用心深くダイヤル番号を合わせましょう。
ダイヤル式金庫の開け方(業務用)
ダイヤル式金庫は防犯性能にも優れているため、オフィス用や業務用などにも幅広く使われています。
家庭用と異なり、開錠できなくなってしまった時の被害が甚大になる可能性が高いのが業務用金庫。万が一開けられなくなってしまったらどうしたらよいでしょうか。
業務用でも、ダイヤル式ならば基本的には家庭用金庫と同じ方法で開けることができます。
ただ、家庭用金庫はまずダイヤルの鍵開けをしてからシリンダー錠を開ける、という順番でしたが、業務用の場合はダイヤルと鍵のどちらから開けても大丈夫です(業務用金庫は、家庭用と異なり、ダイヤル部分と鍵が連動していないため)。
ダイヤルを合わせて鍵を開け、ついているレバーを上げる/または下げると、金庫の扉を開けることができます。
プッシュ式金庫(テンキータイプの金庫)
電卓のように10ケタの数字のボタンがあり、暗証番号を入力することで扉をあけることができるプッシュ式金庫。
ダイヤルを何度も回す必要がなく、手順が大幅に簡単になっています。自宅やオフィスにはないけれど、旅先の旅館のセーフティボックスなどでプッシュ式金庫を見たことがある、という方もいるかもれしませんね。
暗証番号を入力するだけでOKのタイプと、暗証番号+鍵で扉を開けるタイプがありますが、
正しい暗証番号を入力しているのに扉を開けられない時のチェックポイントはどちらもほぼ同じです。
1)電子音は鳴りますか?ランプは点灯しますか?
通常、テンキーを押すなどの操作をするとき「ピッ」という電子音がしたりランプが点灯したりするものがほとんどです。
ボタンを押しても音やランプなどの反応がない場合は、電池切れの可能性があります。
プッシュ式金庫では、暗証番号の入力時や開錠時に電力を必要とするため、半年~1年おきに乾電池の交換が必要です。
ほかの家電などと同様で、商品購入時に添付されている乾電池はテスト用のもの。電池容量が少ない場合があるため、プッシュ式金庫は購入後すぐに電池を新しいものに交換してから使用するよう心がけましょう。
2)誤入力を繰り返しませんでしたか?
一定回数以上間違った暗証番号を入力してしまった場合、ロックがかかってしまうタイプの金庫もあります。
これは不正な開錠を防止しセキュリティを高めるための機能。銀行のATMや携帯電話の認証番号などでもよく使われているシステムですね。
ロックがかかってしまった場合、慌てず待ちましょう。
2時間程度放置すれば解除されます。解除後に正しい暗証番号をもう一度入力してみてください。
3)電池切れのまま長時間放置していませんでしたか?
乾電池で動くあらゆる電子機器全般に言えることですが、使用済みの乾電池を機器の中にずっと入れておくと液漏れなどを起こすことがあります。 プッシュ式金庫も同じ。液漏れなどが原因で金庫内部が壊れてしまった場合、どんなに正しい暗証番号を入力しても開けることができません。 また、液漏れが原因で、登録した暗証番号のデータが消えてしまうこともあります。この場合は暗証番号の再設定をしてから鍵開けをし扉を開けましょう。
プッシュ式金庫の主なメーカーとしては
ダイヤセーフ株式会社(diamond safe)
株式会社エーコー(eiko)
セントリー日本株式会社(sentry safe)
ディプロマット・ジャパン株式会社
日本アイ・エス・ケイ株式会社
などがあります。いずれも強い防犯性能を誇る金庫メーカーです。
マグネット式金庫(マグロック)
マグネット式金庫とは、磁石の特性を利用して鍵を開け閉めするタイプの金庫です。
操作はとても簡単で、金庫の錠前にマグネットキーをあてるだけで簡単に開けることができます。鍵の開閉の簡単さは、他の開錠方法と比べてもピカイチ。一番容易なタイプと言えるため、開ける回数が多い場合などにマグネット式金庫を導入することが多いです。
マグネット式金庫の鍵の多くはプラスチック製の棒状のもので、茶色やクリーム色をしています。鍵の複製はメーカーでないと実質不可能となっており、マグネットキーのみで開閉を行うためピッキングに合う可能性もありません。大変高い防犯性能を誇ります。
通常なら錠前部分にキーをあてれば開けられるはず。万が一開かなくなってしまったときは、キーの磁力が落ちている可能性があります。
通常、磁力は半永久的に続くとされていますが、使用頻度や方法、条件によっては劣化することがないとも言えません。
ホームセンターなどで売っている「強力マグネット」を購入し、そこに金庫の鍵を吸い付かせると磁力を復活させることができることがあります。まずはこちらを試してみましょう。
それでもどうしても開かない場合は専門店またはメーカーに直接問い合わせましょう。
株式会社エーコー(eiko)
日本アイ・エス・ケイ株式会社
コクヨ(KOKUYO)
岡村製作所(オカムラ)
などが主にマグネット式金庫を取り扱っています。
指紋認証式金庫
銀行のATMやスマートフォンのロック解除など、生活シーンでも欠かせないものとなりつつある「指紋認証」。唯一無二である自分の指紋が鍵となるわけですから、またとないセキュリティの高さを期待することができます
金庫にも指紋認証式のものは数多く出回っています。そのほとんどは業務用ですが、近年では防犯力の向上を求める声により家庭用の指紋認証式金庫も見られるようになってきました。
登録したはずの指紋で開錠できないときは、まず以下の点を確認しましょう。
1)電子音は鳴りますか?ランプは点灯しますか?
プッシュ式金庫と同様、指紋認証式金庫も操作をするとき「ピッ」という電子音がしたりランプが点灯したりするものがほとんどです。 音やランプなどの反応がない場合は、電池切れの可能性があります。 開け閉めが頻繁な金庫などでは思いのほか電池の摩耗が早くなるもの。万が一のことにならないように、金庫の電池は消耗する前に定期的に交換するように努めましょう。 購入時のテスト電池をそのまま使い続けないようにすることも基本です。
2)電池切れのまま長時間放置していませんでしたか?
これもプッシュ式金庫と同じです。電池で動く以上、液漏れによる故障の可能性は避けられません。
消耗した電池はそのまま入れっぱなしにしておかず、速やかに交換しましょう。
3)手指が汚れていませんか?
指紋認証式金庫はその名のとおり、指紋を見分けて開ける仕組みです。
手指が汚れていては肝心の指紋が正確に読み取れず、鍵開けすることができません。
読み取り部に指紋をかざす前に汚れを確認し、必要に応じて手を洗いましょう。水分がついたり、水気で指紋がふやけていても読み取りに失敗することがあります。手を洗った場合は乾いたタオルなどでよく拭いてから鍵開けの操作にのぞみましょう。
4)認証部が汚れていませんか?
手指の汚れと同じように、認証部分に汚れがついていても正確に指紋を読み取れなくなってしまいます。以前汚れた指で認証部にタッチしてしまったような場合、そのときの泥や埃などが付着したままになっているケースもあるため、よく確認しましょう。
5)怪我、手荒れなどで指紋そのものの形が変わっていませんか?
当然ですが怪我をして絆創膏などを貼っていると指紋を読み取ることができません。
また意外と見落としがちなのが手荒れ。指の皮がむけてしまったりしていても、認証が難しくなる場合があります。
このケースを避けるためには、「どこの指を登録するか」も大切なポイントとなってきます。
よく使う「右手の人差し指」などは、怪我や手荒れでダメージを負うことがほかの指に比べて多いものです。なるべく避けて、あまり使わない「利き手と反対の手の薬指」などで登録するのがベターでしょう。
さまざま試してみてもどうしても開かない場合は、機械内部の故障なども考えられます。 精密機械ですから素人による修理や分解は禁物。開かない場合は迷わず速やかに専門業者もしくはメーカーに問い合わせましょう。
指紋認証式金庫の代表的なメーカーは
ダイヤセーフ株式会社(diamond safe)
株式会社エーコー(eiko)
日本アイ・エス・ケイ株式会社
です。
もしものことに備えて、鍵の専門業者と金庫メーカーの連絡先を控えておけば安心ですね。
【種類別】金庫の取扱上の注意点
金庫の取扱上の注意点を、金庫の種類別に見てみましょう。また、すべての種類の金庫に共通した注意点についてもお話しします。
ダイヤル式金庫の取扱上の注意点
ダイヤル式金庫の取扱上のおもな注意点としては、金庫内に物を入れすぎないことと、ダイヤルをテープなどで固定しないことの2つが挙げられます。金庫内にものを入れすぎてしまうと、金庫内に詰められたものに金庫の扉も内側から押されるようになり、これが開錠時の操作を固くしてしまうリスクがあります。
また、暗証番号を覚えるのが大変だからとダイヤル部分をガムテープ固定している人もいますが、実際はテープでダイヤルを完全固定することは難しく、多くの場合、使い続けているうちにズレが生じます。こうなると番号を忘れてしまって開けられず、困ったことになってしまいます。
プッシュ式(テンキータイプ)金庫の取扱上の注意点
プッシュ式(テンキータイプ)金庫の取扱上の注意点は、なんといっても、電池切れに気をつけることです。電池の交換口が外側にあるなら、仮に電池切れになっても電池を交換すれば大丈夫ですが、内部に電池交換口があるタイプの金庫の場合、個人では対処の施しようがありません。
マグネット式金庫の取扱上の注意点
マグネット式金庫の取扱上の最大の注意点は、絶対に鍵を他人の手に渡してはいけないということ。暗証番号も指紋も必要ないマグネット式金庫は、鍵さえ手に入れば誰でも簡単に開けられてしまいます。金庫の持ち主は鍵の管理を厳重にし、肌身離さず持っておくよう心がけましょう。
指紋認証式金庫の取扱上の注意点
指紋認証式金庫の取扱上の大きな注意点は、電池切れに気をつけることと、指のケアを心がけることです。電池切れになってしまった場合の問題点についてはプッシュ式金庫のところで述べていますので、そちらをご覧ください。
指紋認証のカギとなる指のケア、これは本当に注意しなければなりません。指のケアが行き届かず、どの指も指先が荒れてひどいガサガサ状態、などとなってしまった場合は、指紋認証に支障をきたしてしまう可能性があります。金庫の指紋認証部をきれいに保つことももちろん大切ですが、指そのものをきれいに保つということはそれ以上に大切です!
どのタイプの金庫でも高温になる環境に置くことや激しい衝撃は厳禁
ダイヤル式・プッシュ式・マグネット式・指紋認証式、いずれの種類の金庫であっても、高温になる環境に置くことや、激しい衝撃を故意に与えることは厳禁です。
耐火金庫だから、直射日光の当たるところや暖房器具に近いところに置いても大丈夫だろう、などと考える人は少なくありません。ですが、ほとんどの金庫の場合耐火時間は数時間程度、つまり長期的に高温下の条件にさらすことを前提に作られていないのです。
もちろん直射日光や暖房器具による熱は、火事などで金庫が火に包まれてしまう状態の熱よりずっと低温ではありますが、それでも長期間そういう環境にさらし続けると、金庫が早く劣化してしまう可能性が非常に高いのです。
また、金庫は頑丈だからと故意に落としたり固いもので叩いたりなどして強い衝撃を与えることも禁物。家庭用金庫は業務用金庫ほど頑丈にはできていないので、その衝撃が原因で、どこかが破損・劣化してしまい、金庫本来の機能・性能に支障をきたしてしまうリスクがあります。
業者に相談したほうがいい場合とは
金庫の鍵が開かないときはまずご紹介した開け方などを試してみることをおすすめしますが、すべてを自力で解決できるというわけではなく、業者に相談したほうがいい場合もあります。
暗証番号を完全に忘れてしまったとき
ダイヤル式やプッシュ式の金庫で、暗証番号を完全に忘れてしまった場合は業者に相談したほうがいいでしょう。金庫によっては購入元やメーカーで暗証番号の照会ができるケースもありますが、家庭用金庫のような小さな金庫はこの照会サービスの対象外になっていることが多く、さらに、あとから番号変更した場合は購入元やメーカーでも対応ができません。
鍵を紛失してしまった場合
ダイヤル式金庫のシリンダーキーやマグネット式金庫のマグネットキーを紛失してしまった場合も、自分での対処はまず不可能です。業者に相談することをおすすめします。
電池切れで電池交換ができない場合
プッシュ式や指紋認証式の金庫で電池切れとなって反応しなくなった場合、金庫が閉まった状態でも電池交換できるタイプなら問題ありませんが、金庫を開けなければ交換ができないタイプは、電池切れになった時点で素人はもうお手上げ状態です。
このケースも、できるだけ早く業者に相談することをおすすめします。「しばらく金庫を開ける予定がないからまあいいや」などと考えて、電池切れのまま長期間放置するのは電池の液漏れリスクを高めるので厳禁です!
あなたに合った金庫の選び方4つのポイント
一口に金庫といっても、その種類やタイプ・サイズなどは多種多様です。自分に合った金庫を間違いなく選ぶためには、以下の4つのポイントを特に重視することをおすすめします。
1.金庫を置くスペースを考慮して置ける金庫の大きさを把握する
まず考えたいのは、どこに金庫を設置するのか、そのスペースを決めることです。どのスペースに金庫を置くつもりなのかを決めたうえで、そのスペースを計測し、どのくらいの外寸までの金庫なら置けるのかを明確にしましょう。もちろん、金庫のドアを開閉するスペースの確保も必須です。
2.どんなものを金庫に入れるのかを考える
どんなものを金庫に入れるのかを考え、入れるものの大きさや種類を想定して金庫を選ぶことも大切です。
金庫は、外寸が大きくても、ものを入れられる部分である内寸がかなり狭くなっているものも少なくありません。たとえば「A4サイズの重要書類を入れたい」というような場合、A4サイズよりもある程度ゆとりを持った内寸の金庫が必要となります。入れたいものを想定したうえで、内寸がこの広さに満たない金庫は使えない、というラインをしっかりと決めましょう。
そしてもうひとつ、入れたいものの種類によって、求められる耐火性能も違います。耐火性能を備えた金庫は、一定時間火にさらされても金庫内を177℃以下に保つことが試験で確認されています。この177℃という温度は、現金や書類などの紙の保管には問題ないレベルですが、こうした耐火基準の金庫にフィルムやテープなどを金庫に保管した場合、火事でその庫内温度が177℃近いところまで上昇してしまうと、フィルムやテープが変質してしまいます。
高温に弱いものを金庫で保管する場合は、一定時間庫内を温度 52℃以下、湿度80%以下に保てるフレキシブルディスクカートリッジ用(磁気メディア用)の耐火金庫を選びましょう。
3.金庫自体の重さについても考える
金庫選びの際には、金庫の重さについても気をつけましょう。あまりにコンパクトで軽い金庫だと、空き巣狙いなどが来た際には、たとえその場で金庫を開けられなくとも、犯人はそれを持ち帰ってじっくりと開けることができてしまいます。
また、軽すぎる金庫がおすすめできないからといって、数百キロなど、あまりに重すぎる金庫を選べばいい、というものでもありません。重すぎる金庫は自力での設置ができないだけでなく、一般家庭などでは設置場所の床が沈んでしまうおそれがあり、床の補強が必要になるケースもありますので、そうした点も注意しなければいけません。
4.求める防犯性の高さについても考える
金庫にどこまで防犯性の高さを求めるかによっても選ぶべき金庫の種類は異なってきます。
マグネット式金庫は、マグネットキーの複製がメーカー以外にはできず、マグネットキー以外のものを使っての開錠ができないのでピッキングのリスクもゼロ、ということで防犯性が高いと思われがちです。しかし、鍵が紛失・盗難にあうとどうしようもないという弱点もあります。マグネット式金庫はあくまで鍵の管理を徹底できる自信がある人向けの金庫であり、鍵を適当なところに置いてしまいがちな人にはおすすめできません。
プッシュ式(テンキータイプ)の金庫はかなり安全性が高そうに思えますが、このタイプの金庫のなかには、何度番号を間違えてもチャレンジできてしまうタイプのものもありますので注意が必要です。一定時間の間に一定回数以上番号を間違えると一時的にロックがかかる、というシステムが搭載されているものを選びましょう。
ダイヤル式および指紋認証式の金庫は、どちらもかなり他人による開錠が難しく、セキュリティ性の高い金庫であるといえます。ですが、ダイヤル式の場合、ダイヤルを合わせるのに手間がかかるため、ダイヤルを固定して横のシリンダーキーだけで普段の開錠をしているという人も少なくなく、この状態ではせっかくの防犯性も台無しです。
また、指紋認証式金庫は指紋を判別する際に指にひどい荒れやケガなどがあると認証が難しくなることある点は、事前に理解しておきたいところです。
つまりダイヤル式金庫は、開錠のたびにダイヤルを確実に合わせる手間をかけられる人向け、指紋認証式金庫は指の状態がひどくならないよう、それなりにケアをできる人向けといえるでしょう。
主な金庫のメーカーを紹介
主な金庫のメーカーとしては、以下が挙げられます。それぞれについて簡単にご紹介しましょう。
ダイヤル式金庫を特に得意とするダイヤセーフ株式会社(diamond safe)
ダイヤセーフ株式会社(diamond safe)は種類豊富な金庫のラインナップを持っていますが、そのなかでも得意としているのはダイヤル式金庫です。
ダイヤセーフ株式会社(diamond safe)では、ダイヤル式金庫を長年使える安全性と信頼性の高い金庫と位置づけ、家庭用・業務用さまざまな大きさ・タイプのダイヤル式金庫を主力商品として販売しています。ダイヤル式金庫を探すなら、まずこのメーカーの商品からチェックしておいて損はないでしょう。
ダイヤセーフ株式会社(diamond safe)は耐火金庫も数多く取り扱っていますが、基本的には紙などを想定した耐火能力の製品となっています。
デザイン性が高い金庫も選べる株式会社エーコー(eiko)
株式会社エーコー(eiko)の金庫のラインナップには「インテリアデザイン金庫」と呼ばれるものがあり、リビングなどにも違和感なく置けるスタイリッシュなデザインが大きな魅力です。
インテリアデザイン金庫はダイヤル式・プッシュ式(テンキータイプ)・指紋認証式などに対応していますが、特に選択肢の幅が広いのがプッシュ式(テンキータイプ)。プッシュ式で室内にも違和感なく置ける金庫を探しているという人には特におすすめのメーカーです。
また、このメーカーではフレキシブルディスクカートリッジ用(磁気メディア用)の業務用金庫も取り扱っているので、高温に弱い貴重品を安全に保管したいというニーズにも応えられます。
国産にこだわっている日本アイ・エス・ケイ株式会社
日本アイ・エス・ケイ株式会社は「耐火金庫の実力は、実際に火事にあったときにはじめて分かる」という事実を重視し、品質管理に万全を期するために国産にこだわっています。
ダイヤル式・プッシュ式・マグネット式・指紋認証式いずれの金庫も取り揃えています。また、家庭用金庫であっても耐火性能だけでなく、対破壊性能やアラーム機能などのプラスアルファの機能・性能を備えているワンランク上の金庫を見つけやすいという点も大きな魅力!
こちらもエーコーと同様に、業務用金庫ではフレキシブルディスクカートリッジ用(磁気メディア用)金庫も取り扱っています。
どうしても開かなかったら弊社にご連絡を!
金庫が急にあかなくなると誰しもアタフタするものです。
でも、それぞれの鍵の仕組みを正しく理解しておけば大丈夫。まずは慌てず深呼吸して、操作に誤りはないか、チェックポイントに沿って確認していきましょう。
何をやっても開かなかったら、その時は私ども専門業者の出番です!
ダイヤル式、プッシュ式、マグネット式に指紋認証式、どのようなタイプの金庫でもすぐに対応いたします。
まずはお気軽にお電話ください!
この記事を監修した専門家
監修 (一社)日本刑事技術協会
代表理事
森 透匡
(もり ゆきまさ)
元千葉県警の警部。約20年にわたり、詐欺、横領、贈収賄などの知能・経済犯罪を筆頭に、殺人事件、薬物事件、組織犯罪などの犯罪捜査に従事。現在は一般社団法人日本刑事技術協会の代表理事として15名以上の警察OBが所属する団体を運営し、多種多様な犯罪に関する防犯講演、商品監修、TVなどのマスコミ出演、マッチングアプリ大手運営会社の詐欺防止に関わる有識者会議委員、「高齢者を身近な危険から守る本」の監修など知見を活かした幅広い活動に尽力している。
金庫の鍵開けに関するこの記事は、様々な金庫の種類ごとの開け方や、開かないときの対処法を分かりやすく説明しています。特に、ダイヤル式やプッシュ式、マグネット式、指紋認証式など、各金庫タイプの特徴を把握し、適切に対応することの重要性が強調されています。金庫の正しい扱い方を知ることは、貴重品保護だけでなく、防犯上も極めて重要だと感じます。
便利なお支払い方法も充実!
※1クレジットカードによるお支払いには、お客様ご本人名義のクレジットカードのみご利用いただけます。※エリアなどにより一部ご利用いただけないクレジットカードの種類がございます。
※2後払いご希望の方は、予めメールでお伝えください。一部対応していないエリアもございますのでご了承ください。