空き巣が嫌がる家とは?徹底解説!
割れたままの窓、目隠しになるような死角は危険!!
泥棒が嫌がる空き巣ができない家とは?
空き巣に入られないためには、 犯人が避けるような家づくりがとても重要です。 セキュリティが高く信頼できる鍵をつけることは基本中の基本。 もしかしたらご自宅の鍵は、交換したほうがいいのかもしれません。
目次
空き巣に入られた同僚、見せてくれた鍵は…
数日間会社を休んでいた同僚が、久しぶりに出勤してきた。だがまだ顔色も悪くフラフラしているようで、仕事もはかどらない様子。心配になって昼休みに声をかける。
「ずいぶんひどい風邪でも引いたのか?病み上がりだろうから無理するなよ」
すると彼は力なく首を振ってこう言ったのだ。
「風邪じゃない。体調不良だったわけじゃないんだ」
「じゃあどうしたっていうんだ?」
「実は…週末、空き巣に入られたんだ」
土曜日の朝から家族連れで一泊旅行に出かけ、日曜の夕方帰宅するともうすでに家の中は惨状となっていたそうだ。
メインで使っている通帳や、実印などは何とか隠しきれて無事だったものの、パッと目につく金目のものはほとんど全て持って行かれたのだという。
欠勤が続いていたのは被害の確認やあとの始末に追われていたからだったのだ。
「鍵をきちんとかけていかなかったのかよ?」
「かけたに決まってるじゃないか…でも、ダメだった。ピッキングだよ。警察に言われたさ。『こんな鍵をいまだに使っているなんて、まるで空き巣に入ってくれと言ってるようなものだ』って」
そう言って彼がポケットから出したのは、一番なじみも見覚えもある、どこにでもあるような「普通の鍵」。
そう、我が家の鍵と、まったく同じタイプの鍵だったのだ。
警視庁が発表した「犯罪統計資料」によると、
平成24年の住宅侵入認知件数は全国で60,938件。
およそ850世帯に1世帯もの割合で、家への不審な侵入が見られたのです。
「うちは金目のものはないから大丈夫」
「まさかうちに空き巣は入らないだろう」
などと誰もが油断しがちですが、今この瞬間も泥棒は、あなたの家を狙っているかもしれません。
何も対策を取っていないなら、早めの行動が必要です。
「自分だけは大丈夫」と思うのをやめて、防犯意識を高めていきましょう。
狙われやすいのはどんな家?
防犯対策をする際にまず重要なのは、「泥棒の気持ちになりきること」。
あなたが犯人だったとして、どのような家なら狙いたくなるでしょうか。
門構えの立派な、いかにも金持ちそうな豪邸?
富裕層の多いタワーマンションの一室?
…そういった家は確かにたっぷりと金目のものを盗んでいけそうですが、侵入時のセキュリティが強固である可能性が高そうです。
いざ侵入できても防犯システムが作動してガードマンが駆けつけるかもしれません。
いくら盗もうが、捕まってしまったら一巻の終わりですね。
そう、犯人が選ぶのは、金持ちそうな家ではないのです。
「うちは金目の物がないから」「そんなに豪華な建物じゃないから」と油断して防犯を怠りがちですが、むしろそういった家こそターゲットになりやすく危険な家!
犯人は、「侵入しやすく、隠れやすく、逃げやすい家」を狙うのです。
対策1:隠れ場となる死角をなくす
犯人の隠れ場となりそうな場所は可能な限り減らしましょう。
一軒家であれば庭の植木は格好の隠れ場です。
マンションなどの集合住宅でもベランダに大型のプランターを置くのは避けるべき。また、ベランダにコンクリートでできた手すり等がある箇所も入念な注意が必要な箇所になります。
手すりのように格子状になっているものであれば、外側から中側を見る事ができますが、コンクリート製の場合は犯人が姿勢を低くしてしまった場合(しゃがんだ状態など)には外から見えません。
犯行後の隠れ場になるだけでなく、侵入時に犯人がしゃがんでガラス破りをしようとしても見えないため、侵入しやすさの要因ともなります。
シーツなどの大きな洗濯物や、布団なども、干しっぱなしにしてでていくと死角を生むことになります。
対策2:鍵の防犯力をアップさせる
冒頭のストーリーに戻りましょう。同僚は、鍵をしっかりかけていたのに侵入されています。手口はピッキングでした。
空き巣が侵入にかける所要時間は、およそ5分以内と言われています。
鍵やぶりに5分以上かかる場合は侵入を諦めるケースが多いというデータもあります。
このため、鍵を選ぶ際はピッキングをはじめとした鍵やぶりに強く、少なくとも5分以内ではやぶられないものでなければなりません。
では、どんな鍵が危険な鍵なのでしょうか?
今すぐ変更検討を!これが危険な鍵
あなたの留守を預かる大切な鍵。泥棒に突破されてしまっては、元も子もありません。以下の鍵は要注意。
ディスクシリンダー
美和ロックのディスクシリンダー錠は、極めて危険な鍵の1つです。ピッキングで5分以内には簡単に開けられてしまうため、空き巣にとっては大変好都合。現在は製造中止になっていますが、シェアはトップレベルを誇っていたため、築年数が古い建物などで今でも使われていることがよくあります。
鍵穴が縦向きで、ひらがなの『く』の形に見える
キーの両側に刻みがある
鍵の持ち手に「MIWA」もしくは「H248」の刻印がある
などが特徴です。
自宅の玄関ドアがこの鍵だった場合はすぐにでも取り替えたほうがよいでしょう。
ピン・シリンダー
ディスクシリンダーほどではないものの、こちらも危険度の高い鍵です。ピッキングで5~10分以内にはあけられてしまいます。
ギザギザした形のキーで持ち手に「GOAL」の刻印がある
などが特徴です。狙われやすい鍵なので、防犯対策は早めに検討しましょう。
初期型ロータリーディスク・シリンダーU9・UR(2001年以前)
MIWAのディスクシリンダーの交換用として推奨されてきたのが、この初期型ロータリーディスク・シリンダーU9・URです。ピッキングに対する防御力は前より向上していますが、10分以内には破られてしまいます。 また、現在販売されているものは対策済みですが、初期型のものはドライバーで簡単に鍵穴を破壊することができるため、侵入されやすいものとなっています。 こちらの鍵を使用されている場合も、早めの交換をお勧めします。
この鍵だったらまず安心。お勧めの鍵
では、どのような鍵に交換するのが良いのでしょうか。
ロータリーディスク・シリンダーU9(2001年以降)
MIWAの初期型ロータリーディスク・シリンダーU9は、数々の改良を重ねてよりセキュリティの強いものに進化をつづけています。
口金が11.5mmのものが改良で、強度のグレードも数段階に分かれています。現在は「G3」と呼ばれるものが最高グレードです。ドリル等での破壊にも強くなりました。
ピッキングにも10分以上を要するようになり、性能アップ!最も手軽なピッキング対策用鍵のひとつと言えます。
デメリットとしては、合鍵作成が簡単なこと。一般の鍵屋さんやホームセンターで作ることができてしまいます。また、リバーシブルではないため高齢者や子供には少し使いづらいことも。
P R
ディンプルタイプの鍵では唯一、ディスクタンブラーを採用しているのがこのPRです。
ピッキングは非常に困難で、10分以上かかるため防犯力も◎。
U9同様、耐鍵穴こわし性能の高低で3種類のグレードに分かれています。
また、U9とは異なり、リバーシブルタイプで使いやすさも向上。合鍵作成もメーカーに発注しないとできないため、U9よりもさらに防犯力の高い鍵です。
驚異の鍵違い数!?最強の鍵はこれ!
より高度に空き巣をシャットアウトできる最強の鍵はこちら。
グランブイ24(GOAL)
シリンダー内に超高精度の24本品を使用しています。
鍵違いは1,000兆2,800億通りと、天文学的なパターンを誇っていることが最大の特長です。ピンときませんが、赤ちゃんからお年寄りまですべての日本人に、1人当たり7880万本の鍵違いキーを配ることができるといえば、その膨大さのイメージが少しつかめるでしょうか。
ピッキングなどの不正な開錠はほとんど不可能、合鍵の作製も大変困難です。
大変信頼できる鍵ですね。
クラビスF22型シリンダー
国内の住宅用シリンダーとしては珍しい、スティックタイプの細長いディンプルキーに、丸い孔状の鍵穴を採用したシリンダーがこのクラビス。
ピッキング工具が入りにくく、プロテクターも埋め込まれているためドリル破壊もしっかり防ぎます。
鍵違い数はグランブイには及ばないものの5兆5000億通りと充分な数。また、合鍵は専用のカードがなければ作成できないため、他人が許可なく作ることはほぼ不可能といえます。
カバスターNeo
あのスイス銀行でも採用されており、最高の防犯力を誇る、まさに最強の鍵です。斜めピンを加えた複雑高度な仕組みで、2兆2000億通りの鍵違い数を実現しました。
また、鍵の所有者情報を登録する独自のシステムにより、不正コピーをがっちりガード。この上ないハイセキュリティであなたのお家を守ります。
玄関だけで安心してはダメ
これまで紹介してきた鍵は玄関ドアにつけるタイプのものですが、玄関だけを防犯すればよいというものではありません。
ほかにも、勝手口や掃出窓は容易に侵入口になります。
アパートやマンションで特に注意が必要なのは2階以上のベランダの鍵。実は、高層階だからといって施錠しない家庭が意外にも多いのです。
最近はマンションでは3階以上がよく狙われているというデータもあります。油断せず、確実に施錠する癖をつけましょう。
窓の鍵を2重・3重にとりつけるのもお勧めです。
パッと見ただけで「鍵がいくつもついている!」と思わせてくれるため、空き巣を近づけない効果も期待できますね。
鍵のことなら鍵のプロに相談!
防犯力を高めるために、たくさんの鍵を紹介してきましたが、いかがでしたか?
鍵にこれだけの種類があるということ自体、知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
毎日何気なく使っているけれど、どうやら防犯力が低そうだと感じられたり、
ご自身の使っている鍵がどれくらいの強度のものなのかを確認したいと思われたりしたら、どうぞ弊社にご質問ください。鍵のプロが、どのような細かいことでも丁寧・親切にお応えいたします。
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この記事を監修した専門家
監修 (一社)日本刑事技術協会
代表理事
森 透匡
(もり ゆきまさ)
元千葉県警の警部。約20年にわたり、詐欺、横領、贈収賄などの知能・経済犯罪を筆頭に、殺人事件、薬物事件、組織犯罪などの犯罪捜査に従事。現在は一般社団法人日本刑事技術協会の代表理事として15名以上の警察OBが所属する団体を運営し、多種多様な犯罪に関する防犯講演、商品監修、TVなどのマスコミ出演、マッチングアプリ大手運営会社の詐欺防止に関わる有識者会議委員、「高齢者を身近な危険から守る本」の監修など知見を活かした幅広い活動に尽力している。
このコラムでは、空き巣に狙われにくい家づくりの重要性が強調されています。元刑事の経験からも家づくりの際にセキュリティを高めることは非常に重要です。高セキュリティの鍵の使用、犯人の隠れ場所を減らすこと、侵入しやすく隠れやすい家を避けることが、空き巣対策として効果的です。特に「金目の物がないから大丈夫」という油断は、逆に狙われやすくなるため、注意が必要です。
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